MIETAって何ができるの?

得意先ごとにデータを追跡

ここまで色々とMIETAに関するお話を伺ってきましたが、そもそもなぜMIETAを作ろうと思ったのですか。
「お客様のお役に立ちたい」という一言に尽きます。
そして、そのために根本的に問題解決を図りたいと、ずっと考えてきました。
例えばこれまで具体的にどのようなことをされてきたのですか。
個人的な話しで恐縮ですが……。
私は最初の勤め先である監査法人時代に、口頭又は長文式監査報告書という形で、お客様に経営管理の改善方法についてお話をさせて頂いておりました。しかし、翌年同じお客様のところにお伺いしても前年に指摘させて頂いた事項について直して頂けないことが少なからずありました。
それはどうしてでしょうか。
恥ずかしながら、私の改善提案に具体性がなかったからだと思います。
お客様は、現状の経営管理の手法が正しくないのは判っていて、しかも、私が言うことも、既に重々ご認識頂いているのです。したがって、私が当時提案したような、教科書的な内容の話をされても、具体的な行動までにかなりのステップが必要で手が出せない状況だったのだと思います。
それでMIETAが必要だということですか。
いえ、この話には続きがあります。
その後、私は、アウトソーシングをしている会計事務所に入社させて頂いて、上場企業の経理部で、そのお客様とその子会社の経理の仕事をさせて頂きました。その際に、監査法人時代の経験を活かして、色々と具体的にエクセルなどを駆使してツールを作成しご提供させて頂いたのです。私としては、これで具体的に問題解決をしたと当時は考えていました。
それでも問題解決されなかったということですよね。
そうです。エクセルを使ったツールは、エクセル上級者の方は良いのですが、中級者以下の方の場合、エクセルシート自体を壊してしまうのです。そして、壊れないように保護をすると、「使いにくい」と怒られてしまいます(笑)。
結局、正しい経営管理の状況というものがある以上、もはや一つのパッケージにまとめる以外に方法はないという結論に達したのです。そして構想されたのがMIETAなのです。
色々とご苦労されているんですね。しかし、経営管理のあるべき状況というのは会社毎に違うのではないでしょうか。そうなるとMIETAという一つのパッケージでは対応しきれないと思いますが、その点についてはどのように考えていらっしゃるのですか。
仰るとおり厳密に考えると、お客様それぞれに応じた経営管理のあるべき形があると思います。しかし、今回ご提供するMIETAというソフトウェアは、そうした個々のお客様の事情が関係しない本当にコアの部分しか作りこんでいません。つまり、すべてのお客様に共通する、最低限実施する必要のある経営管理をご提供するのが、MIETAのver1.0なのです。
ということは、今後、個別対応していく予定というのもあるわけですね。
あります。方法はまだ企業秘密なのですが(笑)
今、お伝えできることでお話しますと、MIETAのver1.0では、各種業務管理パッケージソフトウェアを連携させる機能を装備しますが、この機能を応用して自社開発の販売管理システムを有するお客様に対して、そのシステムとMIETAを連携させる機能を開発する予定があります。これは近いうちに実現させることが出来ると思います。
お伺いしたようなこれまでの経験があるとしても、経営管理といえば会計ソフトを利用するという認識が一般的だと思います。会計ソフトでは不十分な理由があるのですか。
はい。これは会計ソフトの機能の話しなので、少し専門的な話になりますが、ご容赦ください。
具体的にお話する前に、また質問ですが(笑)、経営者が見たい経営情報ってなんだと思いますか。
売上の情報とか利益の情報とかではないでしょうか。
はい。確かにその情報は見たいですよね。そして、その情報は会計ソフトで見ることが出来ます。
そのように仰るということは、それ以外にも見たいデータというものがあるのでしょうか。
あります。
順番は経営者の方それぞれだと思いますが、一つには、どの得意先にどれだけ売上ているのか。期日どおりに入金されていない得意先があるか。そして、その債権はいつ回収されるのかといった得意先別の情報です。また、自社のどの担当者がどれだけ売上ているのか。どの担当者の債権の回収が遅れていのかといった担当者別の情報です。
これ以外にも、経営者ごとに見たい情報というのがあると思いますが、ほぼ間違いなくこの二つの情報は確認したいと思っているはずです。
これらの情報も会計ソフトで見られるのではないですか。
見られるか、見られないかでいうと、得意先別の情報であれば工夫をすれば見られます。しかし、入力する際に細かく処理をしなければいけないので大変です。
イメージが沸かないのですが、具体的にどう細かいのですか。
そうですね。まず、入力する会計ソフトの側で、売掛金という勘定科目の中に、「補助科目」というものを得意先毎に設定する必要があります。また、取引データは「仕訳」の形で入力する必要がありますので、エクセルでリストを作るように簡単にはいかないのです。
それがMIETAの場合どうなるのですか。
得意先の登録をして頂く必要はありますが、請求情報を入力して頂けば、その請求書が最終的にどうなったかまで、得意先別にデータで追跡することができます。つまり、一度請求書を作ってしまえば、その後の工程で得意先を把握するための作業は不要ということになります。
もう一つの担当者別の情報はどうですか。
これを既存の会計パッケージソフトウェアで把握するのは至難の業だと思います。
一人一人を「部門」として登録して処理すれば、なんとか出来るかもしれませんが、考えただけでもゾッとしてしまいます。MIETAの場合は、請求情報として、担当者が誰かを入力すれば、それ以後は特別な作業を必要としないで、その後の取引データの追跡が可能になるので、簡単です。
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