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「節税すると成長出来ない」は本当なのか?
他人のせいにするヒトは社長には向いていません。
こんにちは、公認会計士・税理士の山口真導です。
最近、Twitterを良くみています。そもそもはベンチャーの社長さん達と繋がりたいという下心で始めたのですが、フォローして下さるのは税理士が多くて、そのお返しでフォローバックした結果、ほぼ税理士さんとの繋がりになっています。しかし、これはこれでとても勉強になります。というのも同業者の皆さんの関心事が解るからです。
節税に関していうと、否定的な意見を書き込む税理士が一人いると、そこに群がって、皆さんが「そうだ、そうだ」と盛り上がるのがお決まりのパターンです。わたしは盛り上がっているところに水を差す気もありませんので、静観しています。
先日は、「節税すると成長出来ない」というツイートで盛り上がっている一団を発見しました。
「節税すると融資が受けられない」の亜種が発生したか、と笑ってみてましたが、この亜種に対しても駆除の必要があると思いましたので、節税と成長の両立は出来るのか?について考えてみたいと思います。
1.節税はムダ遣いではない
節税=ムダ遣い、ということが本当だとすると、節税と成長の両立は難しいでしょう。しかし、そんなトンチンカンなおカネの使い方をする社長の場合には、節税以前の問題として、事業の成長はないと思いますが、如何でしょうか?
普通に考えて、ムダ遣いして税金が減ったと喜ぶような低レベルな社長は、そうそういないと思います。仮にいたとして、超イレギュラーな事案を理由に節税はやるべきではない、という論調は如何なモノかと思います。
わたしのお客様は見返りのあるところにしか、おカネを使いません。その見返りというのは単純におカネが戻ってくるということだけではありません。
2.節税は成長するためにする
例えば、節税対策で、まず真っ先に考えるのは、下記の3つの費目の活用です。
- 広告宣伝費
- 採用費
- 交際費
あれ?、それってムダ遣いの話じゃない?と思った方は、考えが浅過ぎます。
例えば、節税対策としての広告宣伝費とは、今まで出したことのない媒体に広告を出してみたり、いままでWeb広告で設定していなかったキーワードに予算を振り向けたりということを、決算3ヶ月前に大きな年間利益が見込まれる状況になったら、実施していきます。
そもそも広告は当たるところに予算を振り向けますが、まだ見つけていない鉱脈が無いと言い切れる状態の会社は無いと思います。社長に広告、広報のアイデアをお尋ねすれば、あれがしたい、これがしたい、ということが複数出てくるのが普通です。しかし新たにやる広告施策は当たる保証はありません。また、効果が出るには少し時間がかかるのが普通です。したがって、決算3ヶ月前から決算期末に実施することで、当期の利益の圧縮を図ることが出来ます。うまくすれば、来期の利益を呼び込むことになりますし、実は、失敗した場合には、来期以降(もしかしたら未来永劫)その広告を出さないことを結果に基づいて決められるので、将来のコスト削減を通じて、またしても利益の増加に繋がるのです。
こうした費用の前倒しが節税対策の最初に取り組むべきことであり、我々税理士は、そこに幾らの予算をつぎ込めるのか?を社長に示すことが大事な仕事になります。
このように、最初に取り組むべき節税対策とは、節税商品を購入することでも、ムダ遣いすることでもありません。こうした施策を成長のタメの投資といわずに、何を成長投資といえば良いのでしょうか?
3.節税すると安定する
社長は、事業を成長させたいと思うと同時に、安定させたいと思っています。その点、課税の繰延は利益の繰延です。来年の利益が、少しでも確保出来ている状況というのは有難いはずです。
我々税理士は、毎月顧問料を受け取るビジネスが当たり前です。しかも、自分で努力して手に入れたビジネスモデルではありませんので、その有り難さを忘れている気がします。わたしは、一度、資金繰り地獄を味わったので、その有り難さを身に染みて知っていますし、明日が読めない恐怖も知っています。ですから、税金をいずれ払わなければならないかもしれないけれど、今払わないということは、とても、とても、意味があって大事だと思っています。
資金繰りの不安が減ると、成長戦略・成長戦術に時間を使うことが出来ます。だから、やっぱり節税は成長に資すると思います。
4.社長は節税したいわけではない
節税は脱税ではありません。
そもそも論として、多く税金を払うことは成長に繋がるのでしょうか?税金を払った順に成長できるルールなんてあるんですか?
我々税理士は、節税に関して四の五の言う前に、お客様である社長が何を求めてるのか聞くべきだと思います。社長が節税という言葉を使うとき、ただ単に支払う税金を減らしたいわけではないと思います。そこには、手取りを増やしたいという個人的な要望もあるでしょうし、納税以外にもっとおカネを有意義に使いたい、とか、将来の不安を解消したい、という意味など、色々な意味や思いがあると思います。
この思いを汲み取ると、節税が有効な解決策になっていることに、嫌でも気が付くことになるはずなのです。(ここまで気が付いても節税が提案出来ない理由があります。それはまた別の記事で)
節税は脱税ではないので本来はやって当たり前です。それでも税金を払いたければ、どうぞお支払いください、ということです。これは社長を冷たく突き放しているのではなく、わたしが提案出来る打つべき手は全てお伝えしますので、やるか、やらないかはご自身で決めて下さいという意味です。
その方法は私の頭の中に存在しているのではなく、誰でも手に取って利用可能なカタチになっています。節税対策チェックリスト54という名前のその資料を見れば、いま節税対策として何が出来るかが全て解るようにしてあります。
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