令和5年度税制改正大綱~コインランドリーはオワコンか?~

こんにちは、公認会計士・税理士の山口真導です。

昨日(2022年12月17日)自民党から「令和5年度税制改正大綱」が発表されました。我々税理士業界は税制改正大綱祭りに突入しました(笑)

節税ソムリエ(久しぶりに名乗りましたw)的には、既存節税商品がどうなるのか?の情報をお伝えする義務と責任があります(キリッ)。というわけで速報として、令和5年度税制改正大綱の節税絡みのところをご紹介しようと思います。

1.コインランドリー、マイニングの即時償却は令和5年3月末まで

コインランドリー事業用資産と仮想通貨マイニング事業用資産が、中小企業投資促進税制の対象資産から除外されることになりました。昨年のドローン潰しの改正に続き、今回は「ご指名」でコインランドリーと仮想通貨マイニングによる即時償却が出来なくなるということです。

令和5年度税制改正大綱より)

2.即時償却終了後に予想される展開

しかし、中小企業投資促進税制自体は、2年間延長されることが決定しました。

名指しで税法改正されたということは、新たな即時償却案件の登場余地が残ったということです(もしかしたら、そこまで考えたうえでの改正かもしれません(んなわけないでしょうが))。常にイタチごっこを繰り返してやっているという歴史を踏まえると、少しお待ちください。というのが正しい現状分析だと思います。

また、かつて即時償却の雄であったソーラー発電のことを思い出すと、即時償却出来なくなった後は、価格が急落し、お値打ち案件が出てきたという過去があります。これは購入する側からみると、値下がりによって収支が改善されるということです。

即時償却というのは目先の話です。損金になる金額の総額が増えるわけではありません。即時償却案件ではなくなっても総コストは同じですから、値段が下がれば、それだけ利益が出やすくなりリスクは下がります。個人的にはソーラー同様にそうした案件が出てくるのではないか?と思います。そうした変化には注視していきたいと思います。

あとは、コインランドリーに関しては、中古市場が形成される可能性があります。マイニングは機材が古くなると採掘量が減ってしまうので中古の売買は難しいでしょうが、コインランドリーの場合は、中古でも問題ありません。むしろ立地が最も成否をわける事業ですので、中古の方が過去の収支を踏まえて、安定した利回り商品として価格形成が出来る可能性があります。

コインランドリーFC本部は、沢山の中古物件の情報を持っているので、FC本部が中古の仲介をし始めるのではないか?と予想します。

3.課税の繰延抑止の意味

政権与党の皆様も、目先の法人税と所得税を気にするという意味では、節税をしているオーナー社長と発想が同じです。同じレベルで物事を考えているもの同士の戦いなわけです。

しかし、徴税を担う側として、「カネは天下の周り物」という高所大所にたって考えた方が得なのでは?と思います。節税商品を買うひとがいるということは、売るひとがいて、そちらから徴税出来るはずだからです。もっとも、わたしより彼らの方が徴税に関して深く考えているでしょうから、こういう損得勘定の考え方が「感情的に」腹立たしいというのが、改正の真の理由なんだろうな、とは思います。

しかし、法人税と所得税のことを考えている時、消費税のことも一緒に考えているのかな?とは思います。

わたしが国会議員なら、繰延するプロセスで消費税が入ってくることを考えたら、意地になって「ご指名」で潰すより、気付かれぬように消費税を徴収する道を選択します。法人税率を上げて防衛費を賄おうというお考えのようですが、法人税は知慧を出せば節税出来てしまいます。消費税でスコーンと徴税するのが、スマートなやり方だとわたしは思いますが、皆さんはどう思われますでしょうか?

4.情報戦を勝ち抜く

最終的にどういうカタチで法改正されるかはわかりませんが、改正の方針は決まりました。

わたしたちは、これまで同様、法治国家の国民として、法律を遵守して、納税の義務を果たしていく必要があり、わたしはそのお手伝いをしていきます。

そのために必要不可欠なのが、最新の正確な情報です。

わたしがブログを書いているのは、第一義は情報発信ですが、裏の目的は情報「受信」です。節税をガチで研究・実践している数少ない税理士を見つけてもらうための情報発信なのです。

わたしのところには、捜しに行かなくても正しいものから怪しいものまで様々な節税絡みの商材の情報が入ってきます。その中から、税理士目線で選りすぐりの情報を皆様に発信しています。皆さんは、メルマガ登録をするだけで、その最新の節税情報を手に入れることが出来ます。

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